「クリスマスカード 2013」メイキング(1)
毎日寒いですね。この三連休は寒波到来だそうで、私の住んでいる町も一日中氷点下。ここ数日は震えながら過ごす日々で、春の到来が待ち遠しい今日この頃です。
さて本日から、昨年制作したクリスマス用イラスト「クリスマスカード 2013」のメイキング記事を数回にわたってお届けします。

一応断っておきますと、このイラストはメイキング記事作成を念頭に制作していたわけではないんですが、制作に入る時点に執筆した制作日記にて、作業工程についての言及をしていたので、この際だから披露目しておこうかと。
実を言うと、私の絵の描き方はかなり特殊な部類に入るので、作業工程を公開しても誰の参考にもならないのですが、一見たいしたことのない、あんな出来栄えの絵でも、実はもの凄く手間がかかっているんだということをちょっと感じて欲しいかな、という思いで筆をとることにしました。
というわけで、「オレを尊敬しろ!」……じゃなかった、「少しは労わってね」企画の始まり、始まり……。
その前に一言。
実はあのクリスマス用イラスト、文字の一部に誤りがあったんですよね(恥)。画面左下の文字、「with~」の部分。“with”じゃなくて“withe”になっている(大恥)。
もう、何やってんだか……。
気が付いたのは、すべての作業が終わり、公開したあと。直そうかと思いもしましたが、もう公開したあとだったし、別にお金が絡んだ仕事でもなかったので、そのままにしてます。
まあ、なんだ、脳内補正ということで(<オイ!)
それはともかく、メイキング記事いってみましょう。
どの作業もそうですが、まず手始めにこれから何をするのか、どのような作業をするのかを思考します。イラストの場合、“どんな絵を描くのか”を考えていくわけですね。
今回は“クリスマス”というお題が決まっているので、クリスマスらしい絵を考えていきます。腕組みながらでもいいですし、お風呂に入りながら夢想するのでも構わないんですが、たいていの場合、鉛筆を手に取り、紙にイメージしたものを描き殴って、頭に浮かんだイメージを具体的な形に落とし込んでいきます。
今回の作例では、このようなラフ・イメージを描いて、詳細を詰めていきました。

今回は比較的初期から具体的なイメージが固まっていたので、この一枚だけでしたが、通常は一枚だけということは稀で、何枚も、具体的なイメージが固まるまで、構成やポーズ、表情等を描き付けていきます。商用の場合は、先方と打ち合わせをしながら、具体的なイメージに落とし込んでいくわけですね。
また、その過程で必要となる資料を集めていきます。基本的な資料は手元になくてはいけないんですが、例えば古楽器のような、普段接触しないようなものなどは、改めて調べる必要が出てくるわけで、(いい加減に描くと、いい加減さが画面から伝わってくるので、手を抜くべきではないです)、その都度、かき集めていく必要があります。まあ、ネット時代のいまは検索すればたいていのものが表示されるから、随分と便利になったよね。(それでも、実際に手に取って触れた情報の方が、何百倍も価値がありますがね)。
脱線しそうなので、話を元に戻します。
イメージが固まり、資料も集めたところで、下絵を作成していきます。
ここでいう“下絵”は、クリーンナップ前のラフ画ということではなく、PCに取り込んだあとに作業を行なう際にガイドとなる絵のことを指しています。したがって、実際にはクリーンナップされた鉛筆画となります。
もちろん、この絵を描く前に数枚、下書きとなる絵を描いていますが、このあたりは特段解説する事項もないので省略させていただきます。
今回のイラストは、下図のように、6枚ほどパーツ分けして下絵を描いていきました。

右の娘(レオノーラ)の全身

左の娘(小カレン)の全身
※☆印はBlog掲載用に修正したもの

レオノーラの衣装

小カレンの衣装

二人の組み手

腕部の衣装
別にエロチックな目的ではないのだから☆印を入れる必要もないんですが、そういうわけにもいかないらしいのと、一応私自身の自主規制コードに抵触しているので、あえて。こういういらん配慮しなくてもいい世相になるといいんですが……。
という話は置いておいて、本題。
一般的な描き方であれば、パーツ分割せずに、きちんとした一枚絵を描いていくのだと思いますが、私はそのような手順をとっていません。これは、PCに取り込んだあとにあらためて描線作業を行なうためで、そのためには衣装を身に着けていない人体の下絵が必要であり、そして身体を覆う衣装が別パーツとして必要になるのです。そしてその衣装に被さる部位があれば、当然それも別けて描くことになります。
なお、これら分割された“下絵”をPCに取り込んだ後、合成させるとこんな感じになります。

このイメージがあると、完成したときのイメージが実感できるようになりますね。これをつくるために余白にガイド線を引いておくところが、Tipsだったりします。
さあ、あとはこれに色を付けて完成……というわけにはいかず、ここからあらためてPCでの作業が待っているのですが、そのお話は次回。

こうなるまでには、更なる試練が待っている?
さて、この“下絵”、実際の“モノ”はこんな感じのものでした。


A4サイズの上質紙二枚に、トレーシングペーパー四枚を張り合わせる形で描き進めていました。
私のイラスト制作作業はこの後からがまさに本番。みなさんにお伝えしたいこともまた次回です。お楽しみに!
さて本日から、昨年制作したクリスマス用イラスト「クリスマスカード 2013」のメイキング記事を数回にわたってお届けします。

一応断っておきますと、このイラストはメイキング記事作成を念頭に制作していたわけではないんですが、制作に入る時点に執筆した制作日記にて、作業工程についての言及をしていたので、この際だから披露目しておこうかと。
実を言うと、私の絵の描き方はかなり特殊な部類に入るので、作業工程を公開しても誰の参考にもならないのですが、一見たいしたことのない、あんな出来栄えの絵でも、実はもの凄く手間がかかっているんだということをちょっと感じて欲しいかな、という思いで筆をとることにしました。
というわけで、「オレを尊敬しろ!」……じゃなかった、「少しは労わってね」企画の始まり、始まり……。
その前に一言。
実はあのクリスマス用イラスト、文字の一部に誤りがあったんですよね(恥)。画面左下の文字、「with~」の部分。“with”じゃなくて“withe”になっている(大恥)。
もう、何やってんだか……。
気が付いたのは、すべての作業が終わり、公開したあと。直そうかと思いもしましたが、もう公開したあとだったし、別にお金が絡んだ仕事でもなかったので、そのままにしてます。
まあ、なんだ、脳内補正ということで(<オイ!)
それはともかく、メイキング記事いってみましょう。
どの作業もそうですが、まず手始めにこれから何をするのか、どのような作業をするのかを思考します。イラストの場合、“どんな絵を描くのか”を考えていくわけですね。
今回は“クリスマス”というお題が決まっているので、クリスマスらしい絵を考えていきます。腕組みながらでもいいですし、お風呂に入りながら夢想するのでも構わないんですが、たいていの場合、鉛筆を手に取り、紙にイメージしたものを描き殴って、頭に浮かんだイメージを具体的な形に落とし込んでいきます。
今回の作例では、このようなラフ・イメージを描いて、詳細を詰めていきました。

今回は比較的初期から具体的なイメージが固まっていたので、この一枚だけでしたが、通常は一枚だけということは稀で、何枚も、具体的なイメージが固まるまで、構成やポーズ、表情等を描き付けていきます。商用の場合は、先方と打ち合わせをしながら、具体的なイメージに落とし込んでいくわけですね。
また、その過程で必要となる資料を集めていきます。基本的な資料は手元になくてはいけないんですが、例えば古楽器のような、普段接触しないようなものなどは、改めて調べる必要が出てくるわけで、(いい加減に描くと、いい加減さが画面から伝わってくるので、手を抜くべきではないです)、その都度、かき集めていく必要があります。まあ、ネット時代のいまは検索すればたいていのものが表示されるから、随分と便利になったよね。(それでも、実際に手に取って触れた情報の方が、何百倍も価値がありますがね)。
脱線しそうなので、話を元に戻します。
イメージが固まり、資料も集めたところで、下絵を作成していきます。
ここでいう“下絵”は、クリーンナップ前のラフ画ということではなく、PCに取り込んだあとに作業を行なう際にガイドとなる絵のことを指しています。したがって、実際にはクリーンナップされた鉛筆画となります。
もちろん、この絵を描く前に数枚、下書きとなる絵を描いていますが、このあたりは特段解説する事項もないので省略させていただきます。
今回のイラストは、下図のように、6枚ほどパーツ分けして下絵を描いていきました。

右の娘(レオノーラ)の全身

左の娘(小カレン)の全身
※☆印はBlog掲載用に修正したもの

レオノーラの衣装

小カレンの衣装

二人の組み手

腕部の衣装
別にエロチックな目的ではないのだから☆印を入れる必要もないんですが、そういうわけにもいかないらしいのと、一応私自身の自主規制コードに抵触しているので、あえて。こういういらん配慮しなくてもいい世相になるといいんですが……。
という話は置いておいて、本題。
一般的な描き方であれば、パーツ分割せずに、きちんとした一枚絵を描いていくのだと思いますが、私はそのような手順をとっていません。これは、PCに取り込んだあとにあらためて描線作業を行なうためで、そのためには衣装を身に着けていない人体の下絵が必要であり、そして身体を覆う衣装が別パーツとして必要になるのです。そしてその衣装に被さる部位があれば、当然それも別けて描くことになります。
なお、これら分割された“下絵”をPCに取り込んだ後、合成させるとこんな感じになります。

このイメージがあると、完成したときのイメージが実感できるようになりますね。これをつくるために余白にガイド線を引いておくところが、Tipsだったりします。
さあ、あとはこれに色を付けて完成……というわけにはいかず、ここからあらためてPCでの作業が待っているのですが、そのお話は次回。

こうなるまでには、更なる試練が待っている?
さて、この“下絵”、実際の“モノ”はこんな感じのものでした。


A4サイズの上質紙二枚に、トレーシングペーパー四枚を張り合わせる形で描き進めていました。
私のイラスト制作作業はこの後からがまさに本番。みなさんにお伝えしたいこともまた次回です。お楽しみに!
- 関連記事
-
- 課題と反省(6) 合成 V.S. セット撮影
- 「クリスマスカード 2013」メイキング(2)
- 「クリスマスカード 2013」メイキング(1)
- “迷宮”メイキング(7)~酒場
- 課題と反省(5)+メイキング(6)~奥深きペーパークラフト
スポンサーサイト