PC(Mac)トラブルとその顛末(前編)

翼
「どうも皆さん、お久しぶり。羽川翼です。先日あねさと家で起きた、マシントラブルに関する事の顛末を、今日と明日の二回に渡って振り返っていきたいと思います。ゲストはおなじみの――」

まどか
「うぉおおりゃぁあああああ! いい加減“ヤクザな不良魔法少女役”から卒業したい、鹿目まどかじゃぁああああ! 夜露死苦!!」

「そして、今回は特別ゲストとして、この方をお迎えしました――」

朝倉
「ハァ~イ、クラスのアイドル委員長、朝倉涼子です! 当Blogでは初顔だけれど、本家サイトでPCの解説で登場済みよ。ここでも技術的な解説をしていくので、よろしくね。」

T-elos
「そんなわけで、このユニークなゲストとともに、今回降りかかったPC/Macトラブルについて、お詫びも兼ねてご説明させていただきます。」

「そもそも、何があったんですか?」

「先月の末の話になるけれども、フィギュア漫画『Final Labyrinth~涼宮ハルヒの迷宮(仮題)』第六話の画像合成作業をしていてね、その日の作業を終えた後、作業データを保存しているHDDの残り容量が非常に少なくなっていることに気がついてね。とりあえず作業が終わった分を別のディスクに移す作業を行っている際に問題が発覚した。」

「何が起きたんです?」

「コピーが終わらない。それとともにHDDから異音が発生した。」

「どういうことなんですか?」

「異音の様子やコピーが終わらない症状から、どうもある領域を読み出そうとリトライを繰り返しているみたいなの」。

「作業に使っている4号機(PowerMacintoshG3 350Zip)には、普段作業に使っているMacOS9.2の他に、MacOS X 10.1もインストールしてあってね。大きなデータをコピーする場合はこちらを使ったりするんだけれども、今回は、このMacOS X 10.1でも同様の症状が出たんだ。」

「つまり、OSの問題ではなく、ハードウェアの問題であると。」

「早い話が、HDDが壊れたって事か!?」

「故障とまではいい難いけれど、不具合が起きていることは確かね。」

「そこで大慌てで、当該HDDのデータをすべて別のディスクに移し変えることにした。このまま放置すれば、HDDのデータをすべて失いかねない。」

「本当は、HDDに異常が生じている場合、むやみやたらに動かしたりしないほうがいいのだけれど、今回は緊急性が高かったことと、問題の原因がセクターエラーであるとにらんだので、早やかにデータを退避すれば被害は広がらないだろうと考えたのよ。」

「幸い、読み出せなかったデータは一つだけで、残りの全データは無事だったので、最悪の事態だけは免れたよ。下手すると、これまでの全作業データを失いかねなかったからね。」

「バックアップはとっていなかったんですか?」

「これが恥ずかしい限りで……。いままではサーバにバックアップデータを保存していたんだけど、実家に戻ってからは、電源が不安定なこともあって、サーバを稼動させてないんだ。」

「つまり、ずっと危険な橋渡っていたのか!」

「らしくないですね。不味い状況だということはわかっていたはずですよね?」

「本当に面目ないよ……。」

「まあ、過ぎたことをウダウダ言ってもしょうがないでしょ……。大事なのは、繰り返さないこと。そしていま起きている問題を速やかに解決することよ!」

まどか
(なんだ、この女……、なんか癪に障るな……)。

「とにかく……、状況はわかりました。で、どのような対策を施したのですか?」

「先も言ったとおり、当該HDDに保存していた全データを別のディスクに移し変えた。そのうえで、当該HDDを物理フォーマットして、不良セクタにアクセスしないように手を打った。」

「ただ、当該HDDはかなり古い代物で、再度不良セクタが発生するとも限らないから、これ以上の運用をとりやめ、Macから取り外すことにしたの。」


「そして、代わりとなるHDDを手配し、さらに外付けのHDDも購入して、そこに作業データのミラーを置くことにした。」

「なるほど、これで無事復旧というわけですね。」

「いや、それが私のミスでうまくいかなかったんだ。」


「どういうこと?」

「新しく手配したHDDなんだけれど、色気を出して200GBのものを購入したんだ。しかし、これが間違いの元だったんだ……。」


「実は、IDEの規格は何度か改訂されているんだけれど、4号機は三度目の改訂の前に発売された機種で……。要するに、標準では120GB以上の容量のHDDを正しく運用できないの。」

「えっ! それじゃあ……!?」

「私もうっかりして、BigDriveのことをすっかり忘れていてね。」

「じつは、4号機にはATA-133のカードが装着されていて、そちらはBigDriveが使用できることになっていたのだけれど、今度はOSが対応していなかったの。」

「正確に言うと、フォーマッタが120GBまでしか初期化できない。」

「市販のユーティリティソフトを使えば、できるんだけどね。ただ、それでもATA-133カードに装着したHDDは、VHBの不具合が解決できないままだったの。」

「VHB?」

「ボリューム・ヘッダ・ブロックといって、ディスクの容量やファイル数、階層構造などの基本的な情報を格納しておく部分のことを指すのだけれど、これに不整合が出るの。」

「OSが受け取ることのできるボリュームサイズと、実際にHDDに記録されているボリュームサイズが合わないということなんだ。まあ、OSがBigDriveに対応していないのでは仕方がない。」

「やっぱりMacはダメだな!」

「いえ、実はMacOS9.2のほうでは問題は生じてなくて、不具合が出るのはMacOS X 10.1の方だったのよ。」

「えっ? どういうことなんですか?

「はっきりしたことはわからないんだが、どうもHDDのドライバに問題があるようで……。OS9.2の方は、サードパーティのユーティリティソフトを使えば解決できるんだけれど、MacOS X 10.1の場合、純正ドライバのみだから、うまくいかないのかもしれない。」

「増設したカードのメーカからドライバは提供されてないのですか?」

「それが、MacOS X 10.2以降の対応なのよ。」

「それじゃあ、無理だな……。」

「で、結局どうされたのですか?」

「内蔵することはあきらめて、外付け化するHDDケースを購入したよ。BigDriveに対応した他のマシンもなかったし……。」


「あっても、シリアルATA接続のマシンだったから、パラレルATAのディスクは嫁ぎ先がなかったの。」

「ま、でもとりあえずこれで一件落着というわけだな。」

「いや、それがそれで終わったわけではないんだ。」


「ええっ!? どういうこと!?」
(続く)
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