PENTAX X5
先日の記事に書いたとおり、新しいデジタルカメラを購入しました。

入手したカメラは、PENTAX X5という、一眼レフ・デジタルカメラを思わせる形状のカメラ。いったいどのようなカメラなのか、詳しく紹介していきたいと思います。

入手したカメラは、PENTAX X5という、一眼レフ・デジタルカメラを思わせる形状のカメラ。いったいどのようなカメラなのか、詳しく紹介していきたいと思います。
その前に、PENTAXというカメラ・ブランドについてさらっとご紹介しておきましょう。
古いカメラファンならご存知かと思いますが、旭光学という老舗カメラメーカのブランド名(アサヒ・ペンタックス)として長く親しまれた名前で、一眼レフカメラの光学ファインダに使われるペンタプリズムがその名の由来となっています。日本初の一眼レフカメラは旭光学から発売されてますから、まさに“ザ・一眼”と言っても過言ではないでしょう。
旭光学のカメラは、ニコンやCanonほどの支持を集めることはできませんでしたが、コストパフォーマンスに優れた、優秀なカメラを数多く発売しており、コアなファンも少なくありませんでした。Canon派の私も、PENTAXには一目置いてましたね。
残念ながら、カメラのデジタル化が進むと同時に存在感を急速に喪失したペンタックス(2002年に社名変更)は、医療光学機器メーカーのHOYAに買収された後、最終的にリコーに譲渡され、現在はリコーのブランド名のひとつとなっています。
※リコーも有力なカメラ/光学機器メーカの一つで、理研の流れを汲む企業として、高い技術力を有している会社ですね。
そんな伝統のあるブランド名を冠したこのカメラ、いったいどんな製品なのか、詳しく見てみましょう。
正面


電池スペースを兼ねた大型のグリップを右側に配した、一眼レフカメラ風のデザイン。ホールド感はバッチリです。
左側面


一見、レンズ交換式のように見えますが、交換はできません。また、レンズの筐体部分にチェッカリング・ラバーが巻かれてますが、稼動はしません。単純にホールドのアシストするだけです。またフィルタやレンズフードも取り付けることは出来ません。
右側面


グリップ上部には、レリーズボタンと、ズームレバーが配置されています。右手だけで基本的な操作が出来る使用になっています。
内臓ストロボ


ご覧のように一眼レフカメラのペンタプリズムにあたる部分にストロボが収納され、必要時にポップアップさせる形になっています。この機構のため、光学式ファインダは用意されていません。
背面

3インチの高詳細で明るい大型モニターが占有しています。これがとても使いやすい。また上部には、電子式ファインダ(EVF)も併設されていて、野外など、背面モニタが見づらいような場所でも撮影に支障をきたさないような配慮がされています。
ただ、このEVF、そのサイズゆえ、表示画像は結構粗いです。背面モニタと同内容の情報を映してはくれるのですが……。
まあ、いまのカメラはみんなオートフォーカスだから、フレーミングが出来ればそれで構わないということなのかもしれませんがね……。
ちなみに、このEVFは、背面モニタとは併用できず、どちらか択一の表示になります。(切り替えはボタン一つで可能)
また、ボタン類はシンプルにまとめられており、かつ、撮影で頻繁に使う機能はすぐに呼び出せるようになっていて、使いづらいと感じることはありませんでした。

背面モニタは、このように引き出して、上下に角度を変えることが出来ます。これは便利……なのですが、この機能が有効に利用できるのは横位置のときだけで、縦位置の場合は左右にしか角度変更できないので、あまり役に立ちません。
それでも、背面モニタが可動するというのは、撮影者の負担を減らしてくれるので、うれしい機能ですね。
上面

大型のセレクトダイヤルで撮影シーンを任意に選ぶことが出来るようになっています。ファンクションキーで呼び出す方式よりも、こちらのほうが素早く、わかりやすく選択/変更できますから、撮影者にはうれしい仕様です。
他に露出補正スイッチ、パワースイッチが並びます。
下面

グリップ部分には単三乾電池四本と、記録メディア(SDカード)を収納。このカメラは乾電池仕様なんですね。じつはこのカメラを選んだ理由の一つが、この乾電池仕様でした。
というのも、私、バッテリを信用していないんですよ。充電池にも寿命があるでしょ。ところが、寿命が尽きたころに、交換バッテリが売っているかというと……。
たいてい別の新製品に買い替えを余儀なくされるわけなんですよ。
……というわけで、どこでも入手できる乾電池で駆動できるというのは、とてもありがたいですね。
スペック自体は、画像素子に1/2 3.3型CMOSを配した、1600万画素のデジタルカメラで、画像エンジンとともに、一般的なコンパクトデジタルカメラとほぼ同じものといっても過言ではありません。要は一眼レフルックのコンパクトカメラで、性能的にはデジタル一眼レフカメラの普及機の足元にも及びません。
それでも、一般的なコンパクトデジタルカメラよりも口径の大きなレンズを使用しているので、光量が不足するような場面でも、強みを発揮できますし、ホールド性もよいので、(手ブレ防止機能はついてますが)、しっかり構えて撮影することが出来ます。その分嵩張りますけど、まあ、それはしようがない(笑)。
光学ズーム26倍というのは、普通のコンパクトカメラにはない強みだと思いますし、このカメラ、マクロがまた優秀で。被写体に1cmまで寄ることが出来るんです。これはフィギュア撮影なんかにはとても強みを発揮しますね。
実際に、撮り比べてみると――――

SONY CyberShot

PENTAX X5
10年前のコンパクトデジタルカメラと比較するほうがアレなんですが、ご覧のとおり、細部までしっかりとシャープに写ってます。逆にいままで目立たなかった埃や汚れが目に付いて、撮影前にきちんと掃除をしないといけないように(恥)。
※さらに突っ込んだ撮影レポートは、また別の機会に。
重量に関しては、感じ方に個人差があるので断言するわけにはいきませんが、個人的には充分に軽いカメラだと思います。まあ、依然使っていたフィルムカメラ(Canon AE-1)に比べればはるかに軽いですし、AE-1だって、“軽いカメラ”と言われていたからね。
そういえば、“カメラは重いほうが手ブレが防げる”と学校の先生が言っていたなぁ……。
総じて優秀な高級コンパクトカメラだと言えると思います。が、一方で、コンパクトカメラであるが故、撮影/表現の幅が限られているとも感じました。それでもこのカメラにはマニュアルモードや、USERモードといって、あらかじめ任意に設定した撮影モードを記憶させ呼び出せるモードがついていて、ある程度は自由度が確保されてはいるのですが、その使い勝手を考えると、あくまでもそれは余技であるという印象が拭えません。このあたりが所詮コンパクトカメラというところで、誰でも簡単にきれいな写真が撮影できる一方で、凝った表現狙うとなると、出来ることが限られてくる感があります。
また、このカメラはリモコンが使用できるのですが、カメラ正面から使用しないと使えなかったりで、(ある程度の角度であれば横からでも使えるが)、正直、セルフタイマの延長程度にしか設計しなかったんだろうなというところが感じられて、カメラのデジタル化というのは、設計者の意図や想像をを超えた使い方は難しいものであるということを感じさせられましたね。
にもかかわらず、このカメラを選んだのは、やはり圧倒的なコストパフォーマンス。デジタル一眼レフ入門機に匹敵する絵作りが可能で、近接撮影にも強く、電源も入手しやすい乾電池、etc……。と、条件を選ばず、簡単にきれいな写真を撮影できる、別の意味での高性能さに魅かれたんですよね。

……というわけで、このPENTAX X5。これからのBlog記事、そしてフィギュア漫画の制作に大きく貢献してくれること間違いなしです。乞うご期待!
P.S.
いままでよりも画像サイズが大きくなったので、ちょっとした記事でも、撮影データが1GBを超えてました(苦笑)。Blog用の写真を撮影する際は、サイズ落としたほうがいいなぁ……。
古いカメラファンならご存知かと思いますが、旭光学という老舗カメラメーカのブランド名(アサヒ・ペンタックス)として長く親しまれた名前で、一眼レフカメラの光学ファインダに使われるペンタプリズムがその名の由来となっています。日本初の一眼レフカメラは旭光学から発売されてますから、まさに“ザ・一眼”と言っても過言ではないでしょう。
旭光学のカメラは、ニコンやCanonほどの支持を集めることはできませんでしたが、コストパフォーマンスに優れた、優秀なカメラを数多く発売しており、コアなファンも少なくありませんでした。Canon派の私も、PENTAXには一目置いてましたね。
残念ながら、カメラのデジタル化が進むと同時に存在感を急速に喪失したペンタックス(2002年に社名変更)は、医療光学機器メーカーのHOYAに買収された後、最終的にリコーに譲渡され、現在はリコーのブランド名のひとつとなっています。
※リコーも有力なカメラ/光学機器メーカの一つで、理研の流れを汲む企業として、高い技術力を有している会社ですね。
そんな伝統のあるブランド名を冠したこのカメラ、いったいどんな製品なのか、詳しく見てみましょう。
正面


電池スペースを兼ねた大型のグリップを右側に配した、一眼レフカメラ風のデザイン。ホールド感はバッチリです。
左側面


一見、レンズ交換式のように見えますが、交換はできません。また、レンズの筐体部分にチェッカリング・ラバーが巻かれてますが、稼動はしません。単純にホールドのアシストするだけです。またフィルタやレンズフードも取り付けることは出来ません。
右側面


グリップ上部には、レリーズボタンと、ズームレバーが配置されています。右手だけで基本的な操作が出来る使用になっています。
内臓ストロボ


ご覧のように一眼レフカメラのペンタプリズムにあたる部分にストロボが収納され、必要時にポップアップさせる形になっています。この機構のため、光学式ファインダは用意されていません。
背面

3インチの高詳細で明るい大型モニターが占有しています。これがとても使いやすい。また上部には、電子式ファインダ(EVF)も併設されていて、野外など、背面モニタが見づらいような場所でも撮影に支障をきたさないような配慮がされています。
ただ、このEVF、そのサイズゆえ、表示画像は結構粗いです。背面モニタと同内容の情報を映してはくれるのですが……。
まあ、いまのカメラはみんなオートフォーカスだから、フレーミングが出来ればそれで構わないということなのかもしれませんがね……。
ちなみに、このEVFは、背面モニタとは併用できず、どちらか択一の表示になります。(切り替えはボタン一つで可能)
また、ボタン類はシンプルにまとめられており、かつ、撮影で頻繁に使う機能はすぐに呼び出せるようになっていて、使いづらいと感じることはありませんでした。

背面モニタは、このように引き出して、上下に角度を変えることが出来ます。これは便利……なのですが、この機能が有効に利用できるのは横位置のときだけで、縦位置の場合は左右にしか角度変更できないので、あまり役に立ちません。
それでも、背面モニタが可動するというのは、撮影者の負担を減らしてくれるので、うれしい機能ですね。
上面

大型のセレクトダイヤルで撮影シーンを任意に選ぶことが出来るようになっています。ファンクションキーで呼び出す方式よりも、こちらのほうが素早く、わかりやすく選択/変更できますから、撮影者にはうれしい仕様です。
他に露出補正スイッチ、パワースイッチが並びます。
下面

グリップ部分には単三乾電池四本と、記録メディア(SDカード)を収納。このカメラは乾電池仕様なんですね。じつはこのカメラを選んだ理由の一つが、この乾電池仕様でした。
というのも、私、バッテリを信用していないんですよ。充電池にも寿命があるでしょ。ところが、寿命が尽きたころに、交換バッテリが売っているかというと……。
たいてい別の新製品に買い替えを余儀なくされるわけなんですよ。
……というわけで、どこでも入手できる乾電池で駆動できるというのは、とてもありがたいですね。
スペック自体は、画像素子に1/2 3.3型CMOSを配した、1600万画素のデジタルカメラで、画像エンジンとともに、一般的なコンパクトデジタルカメラとほぼ同じものといっても過言ではありません。要は一眼レフルックのコンパクトカメラで、性能的にはデジタル一眼レフカメラの普及機の足元にも及びません。
それでも、一般的なコンパクトデジタルカメラよりも口径の大きなレンズを使用しているので、光量が不足するような場面でも、強みを発揮できますし、ホールド性もよいので、(手ブレ防止機能はついてますが)、しっかり構えて撮影することが出来ます。その分嵩張りますけど、まあ、それはしようがない(笑)。
光学ズーム26倍というのは、普通のコンパクトカメラにはない強みだと思いますし、このカメラ、マクロがまた優秀で。被写体に1cmまで寄ることが出来るんです。これはフィギュア撮影なんかにはとても強みを発揮しますね。
実際に、撮り比べてみると――――

SONY CyberShot

PENTAX X5
10年前のコンパクトデジタルカメラと比較するほうがアレなんですが、ご覧のとおり、細部までしっかりとシャープに写ってます。逆にいままで目立たなかった埃や汚れが目に付いて、撮影前にきちんと掃除をしないといけないように(恥)。
※さらに突っ込んだ撮影レポートは、また別の機会に。
重量に関しては、感じ方に個人差があるので断言するわけにはいきませんが、個人的には充分に軽いカメラだと思います。まあ、依然使っていたフィルムカメラ(Canon AE-1)に比べればはるかに軽いですし、AE-1だって、“軽いカメラ”と言われていたからね。
そういえば、“カメラは重いほうが手ブレが防げる”と学校の先生が言っていたなぁ……。
総じて優秀な高級コンパクトカメラだと言えると思います。が、一方で、コンパクトカメラであるが故、撮影/表現の幅が限られているとも感じました。それでもこのカメラにはマニュアルモードや、USERモードといって、あらかじめ任意に設定した撮影モードを記憶させ呼び出せるモードがついていて、ある程度は自由度が確保されてはいるのですが、その使い勝手を考えると、あくまでもそれは余技であるという印象が拭えません。このあたりが所詮コンパクトカメラというところで、誰でも簡単にきれいな写真が撮影できる一方で、凝った表現狙うとなると、出来ることが限られてくる感があります。
また、このカメラはリモコンが使用できるのですが、カメラ正面から使用しないと使えなかったりで、(ある程度の角度であれば横からでも使えるが)、正直、セルフタイマの延長程度にしか設計しなかったんだろうなというところが感じられて、カメラのデジタル化というのは、設計者の意図や想像をを超えた使い方は難しいものであるということを感じさせられましたね。
にもかかわらず、このカメラを選んだのは、やはり圧倒的なコストパフォーマンス。デジタル一眼レフ入門機に匹敵する絵作りが可能で、近接撮影にも強く、電源も入手しやすい乾電池、etc……。と、条件を選ばず、簡単にきれいな写真を撮影できる、別の意味での高性能さに魅かれたんですよね。

……というわけで、このPENTAX X5。これからのBlog記事、そしてフィギュア漫画の制作に大きく貢献してくれること間違いなしです。乞うご期待!
P.S.
いままでよりも画像サイズが大きくなったので、ちょっとした記事でも、撮影データが1GBを超えてました(苦笑)。Blog用の写真を撮影する際は、サイズ落としたほうがいいなぁ……。
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