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十周年

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魂(ソウル)の結晶~ヴィソツキー/大地の歌

ご無沙汰しています。

先日ネットで調べ物をしていたら、たまたまよく知っている言葉が出てきまして、それをきっかけに色々と見聞を広めていたところで、ふとこの人とその作品を思い出したのです。

ヴィソツキー/大地の歌 (01)

ウラジーミル・ヴィソツキー/大地の歌







そう言えば、ワールドカップ・サッカー・ロシア大会が開催中ですが、それとは直接関係ありません。


ウラジーミル・ヴィソツキーという人を知っている人は少なくないと思いますが、一応おさらいしておくと、1938年に生を受け、1980年に短い生涯を閉じた、旧ソ連の詩人であり、歌手、そして俳優でした。

舞台俳優として活躍する傍ら、詩を書き、歌を歌い、ギターを奏で、活動の中心となったタガンカ劇場のみならず、親交のあった知識人の自宅等も彼の活動拠点でありました。

……とまあ、これくらいのことは彼を知っている人ならご承知のことでしょう。

といいますか、彼に関して得られる情報は、彼の残したレコード/CDに付せられたライナーノーツにかかれたことの孫引きが大半なので、あえてここでは記しません。

なにより、そんな彼のバイオグラフィよりも皆さんに知ってほしい、感じて欲しいことがあるからです。

それは彼が歌い上げた、旧ソ連/ロシアに生きる市井の人々の魂(ソウル)。

その日その日を懸命に生きる兵士や労働者、市民----それは善人ばかりではなく、酔っ払い、そして時には泥棒だったりすることも----のちっぽけな幸せや不幸を、時にはつぶやくように、そして時には激しく、決して美声とはいえないしわがれ声で、がなりたてる。

それはソ連共産党が喧伝する模範的市民像という“まやかし”に背を向けた、生ける人々の真実でした。

それ故彼は当局からの様々な妨害にあい、力尽きるのですが、ソ連/ロシアの国民はそんな彼を支持し、決して忘れることはありませんでした。


今日ここに紹介する「大地の歌」は、1977年にフランスで録音された、(日本における)ヴィソツキーの代表作とも言えるもの。もとは二枚組のLPレコードだったようですが、その後CDとしてオーマガトキ・レーベルで新星堂から発売されました。(今でも入手できるかはちょっと判りません)。



ヴィソツキー/大地の歌 (02)


私自身は、NHK語学講座でヴィソツキーを知ったクチなのですが、当時はゴルバチョフ政権下で行なわれたペレストロイカ、そしてグラスノスチのおかげで、随分とソ連の文化が入ってくるようになりました。

公には禁じられていたヴィソツキーの作品が、肯定的な評価でソ連の人々から紹介される、そんな時代になった頃で、非常に幸運な出会いでした。

私が一番最初に聞いたのは「こうのとり」だったかな。

西側ポップのような楽しい曲ではありませんでしたが、なんかこう、心に引っかかる、不思議な作品でした。

それから上京して手に入れたのが、この「大地の歌」のCD。一部の曲がCMに使われたりで、ヴィソツキーの知名度がにわかに上がる、そんな頃でした。

(重すぎて)決して毎日聞き流したいと思うような作品ではありませんが、ふと思い出して聞いてみたくなる、そんな忘れえぬ作品のように感じます。


「大地の歌」に収められた曲すべてを聞くことはかなわないかもしれませんが、いまはネットで随分動画その他がアップされてますので、代表的な曲ならば容易でしょう。



……というわけで、機会があったらぜひ一度聴いてみてください!!


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