Final Labyrinth(仮題)の思い出(10)
雨の続く季節となりました。こちら北の大地も、ここ数日雨模様です。
分厚い雲が低く漂う様に、気分も落ち込んでしまいそうになりがちですが、こんな時こそ明るい話題でジメジメとした雰囲気を吹き飛ばしていきましょう!
ということで(?)フィギュア漫画「Final Labyrinth~涼宮ハルヒの迷宮(仮題)」の制作にまつわる思い出話です。
今回の話題は
「撮影あれこれ(2)~撮影は戦いだ!?」

です。
さて、撮影においては困ったことが大きく二つありました。
一つはポーズづけ。
これはフィギュアですから、稼動範囲というものに制限があって、指定したポーズを取らせようとしても、そのとおりにポーズ付けできないことがままある-------だけではなく、ポーズそのものが取れない(爆)。動かない------だけならいいんですが(いや、良くないが;爆)、動きすぎて困ることもあったりで。

特にリボルテックなんかは、そのラチェット式関節が災いして、自立できないことも多く、撮影途中で倒れることもしばしば。その都度直す必要が出てきますから、イライラが募ります。
またこれが繰り返されると、フィギュアが痛み、最悪破損に繋がりますから、これは本当に困るわけです。
そしてもう一つの困ったこと。それはカメラ。
もうすっかり忘れさられているかと思いますが、フィギュア漫画「Final Labyrinth~涼宮ハルヒの迷宮(仮題)」の第1~6話までは古い30万画素のコンパクトデジタルカメラを使用していました。

SONY Cyber-shot DSC-P72。第1~6話はこれで撮ってました。
これが厳しい! 古いデジカメというのもありますが、30万画素なので画像が粗い! さらに致命的なのは、フィギュアに接近して撮影するのがほぼ不可能だったこと。なので本来顔だけ、表情だけのカットも全身像を撮ってトリミングするしかないという現実を突きつけられました。
とはいえ、当時これしかもってませんでしたからね……
(フィルムカメラは持っていたけれど、これで撮影することは考えませんでした。現像の必要が出てきますしね)。
結局業を煮やして、2014年に導入したのがPENTAX X5。

性能的には中途半端なカメラですが、それでもフィギュア漫画の撮影では縦横無尽に活躍してくれました。第一部完結までプロジェクトが続けられたのは、このカメラのおかげといっても過言ではありません。
ただ、使い込んでくるといろいろと(細かな)不満点も出てきたりで……(苦笑)。
たぶん、第二部もこのカメラで頑張ると思います。
さて、フィギュア漫画の撮影では、そのほとんどを机上を簡易撮影ブースにして撮影していました。照明もトレーシングペーパーを貼ったデスクライト二台という粗末なもので、バックペーパーも100均で買った模造紙という有様でした。決して充分な環境ではなく、むしろ悪条件重なるという具合。
そして“机上”ですから、数日も撮影ブース状態にしておくわけにもいかず、(でないと、他の仕事ができなくなっちゃいますからね)、朝組んで夕方撤収の撮影時間正味3~4時間。

さらにフィギュアが倒れたり、セット上の小物が飛ばされることがあることから、夏場の撮影では扇風機は使えず、(もちろんクーラーもなし)、冬場も火事の恐れがあることからストーブを消しての撮影。

アシスタントはもちろんいるはずもなく、ポーズ付けからライトの調整からカメラ位置の調整、撮影記録※まですべて私一人。まあ、こんなこと、よくやったもんだ(苦笑)。

※撮影の際は、コマ/カット番号と撮影時刻を記録しています。この記録をもとに実際に使用する画像をセレクトし、画像加工していきます。
こんな感じで、フィギュア漫画「Final Labyrinth~涼宮ハルヒの迷宮(仮題)」はまさに戦場。一日が終わる頃にはへとへとでした。
一見すると遊んでいるようにしか見えないフィギュア漫画の制作。しかしその実態は苦難の連続で、こうした中で生まれた作品は、文字通りの汗と努力の結晶だったのです。
分厚い雲が低く漂う様に、気分も落ち込んでしまいそうになりがちですが、こんな時こそ明るい話題でジメジメとした雰囲気を吹き飛ばしていきましょう!
ということで(?)フィギュア漫画「Final Labyrinth~涼宮ハルヒの迷宮(仮題)」の制作にまつわる思い出話です。
今回の話題は
「撮影あれこれ(2)~撮影は戦いだ!?」

です。
さて、撮影においては困ったことが大きく二つありました。
一つはポーズづけ。
これはフィギュアですから、稼動範囲というものに制限があって、指定したポーズを取らせようとしても、そのとおりにポーズ付けできないことがままある-------だけではなく、ポーズそのものが取れない(爆)。動かない------だけならいいんですが(いや、良くないが;爆)、動きすぎて困ることもあったりで。

特にリボルテックなんかは、そのラチェット式関節が災いして、自立できないことも多く、撮影途中で倒れることもしばしば。その都度直す必要が出てきますから、イライラが募ります。
またこれが繰り返されると、フィギュアが痛み、最悪破損に繋がりますから、これは本当に困るわけです。
そしてもう一つの困ったこと。それはカメラ。
もうすっかり忘れさられているかと思いますが、フィギュア漫画「Final Labyrinth~涼宮ハルヒの迷宮(仮題)」の第1~6話までは古い30万画素のコンパクトデジタルカメラを使用していました。

SONY Cyber-shot DSC-P72。第1~6話はこれで撮ってました。
これが厳しい! 古いデジカメというのもありますが、30万画素なので画像が粗い! さらに致命的なのは、フィギュアに接近して撮影するのがほぼ不可能だったこと。なので本来顔だけ、表情だけのカットも全身像を撮ってトリミングするしかないという現実を突きつけられました。
とはいえ、当時これしかもってませんでしたからね……
(フィルムカメラは持っていたけれど、これで撮影することは考えませんでした。現像の必要が出てきますしね)。
結局業を煮やして、2014年に導入したのがPENTAX X5。

性能的には中途半端なカメラですが、それでもフィギュア漫画の撮影では縦横無尽に活躍してくれました。第一部完結までプロジェクトが続けられたのは、このカメラのおかげといっても過言ではありません。
ただ、使い込んでくるといろいろと(細かな)不満点も出てきたりで……(苦笑)。
たぶん、第二部もこのカメラで頑張ると思います。
さて、フィギュア漫画の撮影では、そのほとんどを机上を簡易撮影ブースにして撮影していました。照明もトレーシングペーパーを貼ったデスクライト二台という粗末なもので、バックペーパーも100均で買った模造紙という有様でした。決して充分な環境ではなく、むしろ悪条件重なるという具合。
そして“机上”ですから、数日も撮影ブース状態にしておくわけにもいかず、(でないと、他の仕事ができなくなっちゃいますからね)、朝組んで夕方撤収の撮影時間正味3~4時間。

さらにフィギュアが倒れたり、セット上の小物が飛ばされることがあることから、夏場の撮影では扇風機は使えず、(もちろんクーラーもなし)、冬場も火事の恐れがあることからストーブを消しての撮影。

アシスタントはもちろんいるはずもなく、ポーズ付けからライトの調整からカメラ位置の調整、撮影記録※まですべて私一人。まあ、こんなこと、よくやったもんだ(苦笑)。

※撮影の際は、コマ/カット番号と撮影時刻を記録しています。この記録をもとに実際に使用する画像をセレクトし、画像加工していきます。
こんな感じで、フィギュア漫画「Final Labyrinth~涼宮ハルヒの迷宮(仮題)」はまさに戦場。一日が終わる頃にはへとへとでした。
一見すると遊んでいるようにしか見えないフィギュア漫画の制作。しかしその実態は苦難の連続で、こうした中で生まれた作品は、文字通りの汗と努力の結晶だったのです。
- 関連記事
-
- 2019年6月30日の近況
- 第二部に向かって
- Final Labyrinth(仮題)の思い出(10)
- Final Labyrinth(仮題)の思い出(9)
- Final Labyrinth(仮題)の思い出(8)
スポンサーサイト