Hikenture メスティン
ご無沙汰しています。
もうすっかり季節外れになってしまいましたが、ここ数年は何年かぶりのキャンプブームだそうで、特に今年は例の感染症もあって、“密にならない”レクレーションとして“キャンプ”に注目が集まっていたのだとか。そういえば“おうちキャンプ”なる言葉も雑誌やWEBマガジンで取り上げられていましたね。
…………というわけではないですが、本日はこちらをご紹介します。

Hikenture メスティン
キャンプ等の野外活動をする人の中には、“メスティン”とか“メスキット”という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。これは軍用飯盒(兵式飯盒)を意味する言葉で、(詳しくはGoogleってください<オイ)、商品名ではないのですが、多くの人にとっては、スウェーデンのトランギア社が発売しているクッカーや、近年まで米軍が使用していた、フライパンを兼ねたものを思い浮かべるかもしれません。
特にトランギア社のメスティンは、お米を1合程度炊くにはちょうどいいサイズということもあって、固形燃料と組み合わせて“自動炊飯”ができると評判で、他にも様々な調理方法が紹介されたりで、たいへん人気のあるアイテムになっています…………。
人気出すぎやねん!
前述のキャンプブームの影響なのか、もしくはメスティンを使ったレシピのせいなのか、ここ数年品薄かつ高騰という有様で、もともと1,700円程度のアルミの箱なのに、3倍以上の値がつけられていたりします。
おのれ、転売ヤー! ぶっ(以下自主規制)
ところが、商売上手なのか、したたかなのか、この“トランギア社製メスティン”そっくりの商品があちこちから(主に中華企業から)発売されるようになりましてね…………。
なんか、不正競争防止法に引っ掛かりそうな気もしないでもないんですが、とはいえ、元は折り畳み式の取っ手と蓋が付いたアルミの箱だしな……。
というわけで、一概に“ニセモノ”と決めつけるほどでもない類似品がたくさん発売されるようになったわけです。
もっとも“類似品”と書きましたが、実際は基になったであろうトランギア社のものよりも出来のいいものも少なくなく、“だったらこっちのほうがいいんじゃね?”というのも事実であり…………。
名をとるか(“スウェーデン”“トランギア”というブランドに酔いしれるか)、実をとるか(中華だろうとどこだろうと使えるものを適正な値段で手に入れるか)の選択となる昨今となってきているようです。
私は実を取りましたけどね。
というわけで、長々と書いてきましたが、Hikentureというブランドのメスティンを数か月前に購入しました。
さっそく見ていきましょう!


トランギア製と異なり、リベットは三つ打たれています。


類似のメスティンの多くが、ストレートな側壁となっているなか、Hikentureの製品は、側壁が平らなものと、トランギア社製品のようにリブを持つものを併売しています。私はこのリブ付きにこだわり、こちらの製品を入手しました。
こういった薄くて軽いアルミ製品は使用しているとだんだんゆがみやたわみが発生するのですが、リブが付いているとそれが軽減され、ひいては蓋との密着性も保たれるのです。

トランギア製品と異なり、炊飯用の目盛りが刻まれています。まあ、スウェーデン人はこれで炊飯しないでしょうからね。(お湯焚きがメインみたいですね)

脱着できるハンドルは耐熱シリコンゴムで覆われています。位置がずれているところはご愛敬(笑)。
蓋

密着性もよく、容易に外れることはありません。

この蓋は皿として利用できるばかりでなく、フライパンとしても使うことができます。

ハンドルの長さも問題なく、きっちりと折りたたむことができます。

170mm×95mm×62mmと、トランギア製品と寸法は同じ。英軍のユーティリティポーチに収まるサイズです。マガジンポーチとスモールユーティリティポーチには入りませんでした。
本当は恐らくこんな感じで、湯焚きもできる取っ手付き、蓋つき小物入れなんでしょうね。
えっ? なんでこんな英軍装備アイテムを持っているのかだって?
うふふ。
ところで、トランギア製メスティンには“バリ取り”と“シーズニング”が必須と言われているそうです。
確かに無垢なアルミをプレスして、その切れ端をそのままにした製品ということであれば、バリ取りは必須でしょうなぁ……。
では、Hikentureのメスティンはどうでしょうか?
ふちを触った限りでは、ある程度バリ取りはされているように感じました。ただところどころ鋭利に感じるところもあったので、400番のペーパーでふちを磨きました。トランギア製品のバリ取りは結構大がかりな作業みたいですから、こちらの方がユーザーフレンドリーだと思いますね。
では“シーズニング”の方はどうでしょう?
……あれって、必要なんですかね?
米のとぎ汁などで“アルミの表面に被膜をつくる”っていう話なのですが、その理屈でいうと、普通に料理すれば皮膜でおおわれそうだし、そんな水溶性の皮膜なんか、すぐに剥げそうですよね。
そもそも、無垢なアルミでも表面は酸化アルミニウムの皮膜ができているのではなかったか……??
そんなことを思いながらHikenture製メスティンを眺めていると、“あれ? これって、アルマイト処理されてるんじゃね?”
そう思ってテスターで導電性を測ってみると、通電しない……。(アルマイト処理された製品は一般的に通電しない)。
というわけで、“シーズニング”なる儀式は取りやめました。
そもそもこいつで炊飯するかどうかも怪しい。キャンプで料理するんだったら、普通にいつも使っている鍋とか持っていけばいいんですから。徒歩でザック担いでキャンプ場まで行くなら話は別ですけど、大抵は自動車に荷物を積み込むわけですから、こんな小さく不便なものを使う必要はないわけです。というか、わざわざ“キャンプ用”なるものを買い込むのは結局自己満足でしかなく、その行為を否定はしませんが合理的ではありません。
私もどちらかというとそういうギアが好きで、意味もなく専用の“野外用品”を買いたがるタイプですが(今はお金がないので買わないだけです;爆)、だからといってあえて不便なものを使うことに価値を見出すつもりはありません。炭火だの焚火だのにロマンを感じる心はありますが、やっぱり野外で食べるならカセットコンロにジンギスカン鍋で充分というのが私の意見です。
じゃあなぜこれを買ったのか?と言われると思いますが、これは防災用品(一次防災品)の一つとして考えての購入です。
取り急ぎ避難しなくてはならないときに、何でも使える簡易な調理もできる食器兼小物入れとしての運用ならば非常に適しているのではないかと思うのです。英軍のポーチに入りますからね(笑)。
もっとも現環境では災害が起こっても避難所への避難というケースは考えにくく、我が家の防災はどちらかというと備蓄の方が現実的だったりします。
この辺は、住んでいる地域によって変わってくるところですね。
そんな感じで、購入に至ったHikenture メスティン なのでありました。
…………ですが、ついでにメスティンと供にするにふさわしいアイテムも一緒に購入しましたので、併せて紹介しましょう!

本間冬治工業 BK 18-8 長バットアミ 18型
もはや定番となっている、蒸し料理などに便利なメスティン用の網。トランギアからも同様の製品が発売されていますが、商品の出来としてはこちらの方がしっかりしているのではないかと思います。安いしね。

Hikenture製メスティンにもぴったりです。

エスビット グリッパー
メスティンの蓋をフライパンとして利用する際に使う鍋つかみです。
同型のものはトランギアはもちろん、各社から発売されていますが、傷がつかないよう抑え部にゴムが付いているエスビット製品を選びました。(ちょっと高かった)。

こんな感じで使います。♪取っ手のとれる~♪調理鍋みたいですね。
もっともバネとかはありませんので、手を離したらそのまま落ちてしまいますので、使い方には注意が必要です。(熱さで思わず手を離すと……、なので耐熱グローブ必須です)。

Smilemall 折り畳み式カトラリー 3点セット 収納袋付き
食べるための道具も必要ということで、折り畳み式カトラリーのセット品です。
同様のものは100円ショップなどでも手に入りますが、チマチマ買うのは面倒だし、ナイフと収納袋もついてくるというのでこちらにしました。

展開すれば、普通のスプーン、フォーク、ナイフとほぼ同じです。これに割りばしをプラスすれば完璧ですね。

ダイソー 折り畳み式ターナー
こちらは100円ショップでの購入。調理をする場合はこちらを使用します

ウインドスクリーン
ノーブランド品で、サイズは135mm×650mm。見た目よりも軽く、メスティン内に収納することもできます。

エスビットなどのポケットストーブ、ないしはアルコールストーブ向けで、一般的なアウトドア用シングルバーナーガスストーブで使用するには高さが足りません。
…………と、メスティンと一緒に使うと便利なグッズを紹介してきました。

ウインドスクリーン以外をメスティンに詰め込んで-----

メスティンとウインドスクリーンを奥のランチバッグに入れれば、防災用食器セットの完成です。

これにポケットストーブを加えれば完璧ですね。
……とはさすがにいきませんが(爆)、一次避難用としてはなかなかだと思います。
これが必要になる事態は来てほしくないですけどね。
(でもこういったものは時々使ってみたほうがいいというのも事実ですね)。
Hikenture製のメスティンは既に在庫切れで、オーダーできないようですが、類似の製品が数多く発売されているようですので、ご自身に合った製品が見つかることをお祈りします。
楽しいメスティンライフを!
もうすっかり季節外れになってしまいましたが、ここ数年は何年かぶりのキャンプブームだそうで、特に今年は例の感染症もあって、“密にならない”レクレーションとして“キャンプ”に注目が集まっていたのだとか。そういえば“おうちキャンプ”なる言葉も雑誌やWEBマガジンで取り上げられていましたね。
…………というわけではないですが、本日はこちらをご紹介します。

Hikenture メスティン
キャンプ等の野外活動をする人の中には、“メスティン”とか“メスキット”という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。これは軍用飯盒(兵式飯盒)を意味する言葉で、(詳しくはGoogleってください<オイ)、商品名ではないのですが、多くの人にとっては、スウェーデンのトランギア社が発売しているクッカーや、近年まで米軍が使用していた、フライパンを兼ねたものを思い浮かべるかもしれません。
特にトランギア社のメスティンは、お米を1合程度炊くにはちょうどいいサイズということもあって、固形燃料と組み合わせて“自動炊飯”ができると評判で、他にも様々な調理方法が紹介されたりで、たいへん人気のあるアイテムになっています…………。
人気出すぎやねん!
前述のキャンプブームの影響なのか、もしくはメスティンを使ったレシピのせいなのか、ここ数年品薄かつ高騰という有様で、もともと1,700円程度のアルミの箱なのに、3倍以上の値がつけられていたりします。
おのれ、転売ヤー! ぶっ(以下自主規制)
ところが、商売上手なのか、したたかなのか、この“トランギア社製メスティン”そっくりの商品があちこちから(主に中華企業から)発売されるようになりましてね…………。
なんか、不正競争防止法に引っ掛かりそうな気もしないでもないんですが、とはいえ、元は折り畳み式の取っ手と蓋が付いたアルミの箱だしな……。
というわけで、一概に“ニセモノ”と決めつけるほどでもない類似品がたくさん発売されるようになったわけです。
もっとも“類似品”と書きましたが、実際は基になったであろうトランギア社のものよりも出来のいいものも少なくなく、“だったらこっちのほうがいいんじゃね?”というのも事実であり…………。
名をとるか(“スウェーデン”“トランギア”というブランドに酔いしれるか)、実をとるか(中華だろうとどこだろうと使えるものを適正な値段で手に入れるか)の選択となる昨今となってきているようです。
私は実を取りましたけどね。
というわけで、長々と書いてきましたが、Hikentureというブランドのメスティンを数か月前に購入しました。
さっそく見ていきましょう!


トランギア製と異なり、リベットは三つ打たれています。


類似のメスティンの多くが、ストレートな側壁となっているなか、Hikentureの製品は、側壁が平らなものと、トランギア社製品のようにリブを持つものを併売しています。私はこのリブ付きにこだわり、こちらの製品を入手しました。
こういった薄くて軽いアルミ製品は使用しているとだんだんゆがみやたわみが発生するのですが、リブが付いているとそれが軽減され、ひいては蓋との密着性も保たれるのです。

トランギア製品と異なり、炊飯用の目盛りが刻まれています。まあ、スウェーデン人はこれで炊飯しないでしょうからね。(お湯焚きがメインみたいですね)

脱着できるハンドルは耐熱シリコンゴムで覆われています。位置がずれているところはご愛敬(笑)。
蓋

密着性もよく、容易に外れることはありません。

この蓋は皿として利用できるばかりでなく、フライパンとしても使うことができます。

ハンドルの長さも問題なく、きっちりと折りたたむことができます。

170mm×95mm×62mmと、トランギア製品と寸法は同じ。英軍のユーティリティポーチに収まるサイズです。マガジンポーチとスモールユーティリティポーチには入りませんでした。
本当は恐らくこんな感じで、湯焚きもできる取っ手付き、蓋つき小物入れなんでしょうね。
えっ? なんでこんな英軍装備アイテムを持っているのかだって?
うふふ。
ところで、トランギア製メスティンには“バリ取り”と“シーズニング”が必須と言われているそうです。
確かに無垢なアルミをプレスして、その切れ端をそのままにした製品ということであれば、バリ取りは必須でしょうなぁ……。
では、Hikentureのメスティンはどうでしょうか?
ふちを触った限りでは、ある程度バリ取りはされているように感じました。ただところどころ鋭利に感じるところもあったので、400番のペーパーでふちを磨きました。トランギア製品のバリ取りは結構大がかりな作業みたいですから、こちらの方がユーザーフレンドリーだと思いますね。
では“シーズニング”の方はどうでしょう?
……あれって、必要なんですかね?
米のとぎ汁などで“アルミの表面に被膜をつくる”っていう話なのですが、その理屈でいうと、普通に料理すれば皮膜でおおわれそうだし、そんな水溶性の皮膜なんか、すぐに剥げそうですよね。
そもそも、無垢なアルミでも表面は酸化アルミニウムの皮膜ができているのではなかったか……??
そんなことを思いながらHikenture製メスティンを眺めていると、“あれ? これって、アルマイト処理されてるんじゃね?”
そう思ってテスターで導電性を測ってみると、通電しない……。(アルマイト処理された製品は一般的に通電しない)。
というわけで、“シーズニング”なる儀式は取りやめました。
そもそもこいつで炊飯するかどうかも怪しい。キャンプで料理するんだったら、普通にいつも使っている鍋とか持っていけばいいんですから。徒歩でザック担いでキャンプ場まで行くなら話は別ですけど、大抵は自動車に荷物を積み込むわけですから、こんな小さく不便なものを使う必要はないわけです。というか、わざわざ“キャンプ用”なるものを買い込むのは結局自己満足でしかなく、その行為を否定はしませんが合理的ではありません。
私もどちらかというとそういうギアが好きで、意味もなく専用の“野外用品”を買いたがるタイプですが(今はお金がないので買わないだけです;爆)、だからといってあえて不便なものを使うことに価値を見出すつもりはありません。炭火だの焚火だのにロマンを感じる心はありますが、やっぱり野外で食べるならカセットコンロにジンギスカン鍋で充分というのが私の意見です。
じゃあなぜこれを買ったのか?と言われると思いますが、これは防災用品(一次防災品)の一つとして考えての購入です。
取り急ぎ避難しなくてはならないときに、何でも使える簡易な調理もできる食器兼小物入れとしての運用ならば非常に適しているのではないかと思うのです。英軍のポーチに入りますからね(笑)。
もっとも現環境では災害が起こっても避難所への避難というケースは考えにくく、我が家の防災はどちらかというと備蓄の方が現実的だったりします。
この辺は、住んでいる地域によって変わってくるところですね。
そんな感じで、購入に至ったHikenture メスティン なのでありました。
…………ですが、ついでにメスティンと供にするにふさわしいアイテムも一緒に購入しましたので、併せて紹介しましょう!

本間冬治工業 BK 18-8 長バットアミ 18型
もはや定番となっている、蒸し料理などに便利なメスティン用の網。トランギアからも同様の製品が発売されていますが、商品の出来としてはこちらの方がしっかりしているのではないかと思います。安いしね。

Hikenture製メスティンにもぴったりです。

エスビット グリッパー
メスティンの蓋をフライパンとして利用する際に使う鍋つかみです。
同型のものはトランギアはもちろん、各社から発売されていますが、傷がつかないよう抑え部にゴムが付いているエスビット製品を選びました。(ちょっと高かった)。

こんな感じで使います。♪取っ手のとれる~♪調理鍋みたいですね。
もっともバネとかはありませんので、手を離したらそのまま落ちてしまいますので、使い方には注意が必要です。(熱さで思わず手を離すと……、なので耐熱グローブ必須です)。

Smilemall 折り畳み式カトラリー 3点セット 収納袋付き
食べるための道具も必要ということで、折り畳み式カトラリーのセット品です。
同様のものは100円ショップなどでも手に入りますが、チマチマ買うのは面倒だし、ナイフと収納袋もついてくるというのでこちらにしました。

展開すれば、普通のスプーン、フォーク、ナイフとほぼ同じです。これに割りばしをプラスすれば完璧ですね。

ダイソー 折り畳み式ターナー
こちらは100円ショップでの購入。調理をする場合はこちらを使用します

ウインドスクリーン
ノーブランド品で、サイズは135mm×650mm。見た目よりも軽く、メスティン内に収納することもできます。

エスビットなどのポケットストーブ、ないしはアルコールストーブ向けで、一般的なアウトドア用シングルバーナーガスストーブで使用するには高さが足りません。
…………と、メスティンと一緒に使うと便利なグッズを紹介してきました。

ウインドスクリーン以外をメスティンに詰め込んで-----

メスティンとウインドスクリーンを奥のランチバッグに入れれば、防災用食器セットの完成です。

これにポケットストーブを加えれば完璧ですね。
……とはさすがにいきませんが(爆)、一次避難用としてはなかなかだと思います。
これが必要になる事態は来てほしくないですけどね。
(でもこういったものは時々使ってみたほうがいいというのも事実ですね)。
Hikenture製のメスティンは既に在庫切れで、オーダーできないようですが、類似の製品が数多く発売されているようですので、ご自身に合った製品が見つかることをお祈りします。
楽しいメスティンライフを!
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