自己との対話~2020年を振り返る(2)

「年末恒例の企画『自己との対話~2020年を振り返る』。第二回目は漫画制作について振り返ってみたいと思います。」

「漫画-----『見習い天使マリエルはご機嫌ななめ』、読んだぞ! 父ちゃん、エッチだなぁ~」

「う、うるさい!」

「まあ、それはとにかく……、ここ4、5年かけて描いてきたプロジェクトが終わったってことよね?」

「まあ、終わったというか、ようやく始まったというか……。」

「まだ『第一話』だもんな!」

「その続きはどうするの? その後の音沙汰がないのだけれど……」

「それについてだけれど、第一話のリリースが予想以上に贈れたことに加え、想定していたほどのクオリティに達することができなかったこと、そして何より反響が良くなかったことから、このままお蔵入りになると思う……。第二話以降のネームも出来上がっているし、題材的にももったいないんだけれど、全体的にうまくいっていないのであれば断念するより仕方がない。」

「え~っ! 続かないのか!?」

「現状ではね。何かしらの働き掛けがあれば別だが、当面プロジェクトを再開させるつもりはない……残念だけどね。」

「それはちょっと悲しいわね……。」

「まあ、端的に言うと……、漫画家には向いてないということだよ。性格的にも、技法的にも。」

「それは、ベジェなんちゃらとかいう描き方のせいなのか?」

「ベジェ曲線で描いているということもあるし、それが故に費やす労力が莫大だというのもあるけれど、表現的にも、手塚先生以降の漫画の表現技法の流れについていけない------その流れに沿って描くことに大きな苦痛を感じてね。」

「どういうこと?」

「例えば、フィギュア漫画であれば、他にやっている人はほとんどいないから、自分自身の、独自の表現手法が許される余地がある。しかしかれこれ70年近くの歴史を持つ現在の“MANGA”の表現手法に独自の方法論が許される余地はあまり多くない-------と、そう感じてね。」

「“独自の表現”が単なる“言い訳”と捉えられかねないということ?」

「というか、“言い訳”そのものだからね。」

「要するに、漫画のようなものは描けても、“MANGA”は描けなかったということね。」

「悔しいがその通りだ。」

「難しすぎて、訳が分からないよ……。」

「じゃあ、漫画から足を洗うということになるの?」

「一応、四コマ漫画みたいなものは続けていこうと思う------こちらは表現手法がそれほどうるさくないしね。あと、フィギュア漫画は続けるつもりだ。こちらは私がパイオニアだ------というのは言い過ぎだが、一応独自の表現手法が確立してあるので、できる限り続けていきたい。」

「ということは、“まどマジ激情”も続くということか!?」

「“続く”も何も……、まだ二回しかやってないわよ!」

「まあ、こちらもBlogの賑やかしとして続けてみたいとは思ってる------機会があればね。ただそれをやるには……、」

「いろいろと環境整備が必要ということね。」

「そうだね、今年はその準備を進めて、フィギュア漫画の制作を再開したかったのだけれど……、なかなかうまくいかなくてね。」

「でも、来年からまた続けるんだろう?」

「一応、そのつもりではいるよ。公開は遅れると思うけれど、何かしら手を付けていきたいと思ってる。」

「早く見たいなぁ……。“ハルヒ”の新刊も出たことだし、父ちゃんの漫画も続きが楽しみだよ!」

「その前に、今年のもう一つの活動について、振り返ってみなくっちゃね!」
(続く)
- 関連記事
-
- 自己との対話~2020年を振り返る(4)
- 自己との対話~2020年を振り返る(3)
- 自己との対話~2020年を振り返る(2)
- 自己との対話~2020年を振り返る(1)
- 自己との対話~2020年を振り返る(序)
スポンサーサイト