帰ってきた、まくらをそうじ

「ようやくあたしの出番ね、もう遅くて、すっかり待ちくたびれちゃったわ！」




「どうしてこの娘が出てくるのよ！　こんなの絶対おかしいよ！」



　まどか
「え〜ん、母ちゃんがわしの定番ギャグ盗んだぁ〜!!」


　鶴屋
「収拾つかないから先に進めるにょろよ。今年はどんな事があったんだい？」


　ルカ
「……何かあった？」


　涼子
「あったじゃないの！　大きなこと……。正妻じゃないから知らないのね！」


　ルカ
「この女、ムカつく！」


　鶴屋
「まあまあ、抑えて……。」


　まどか
「母ちゃん、これ以上怒ると、またほうれい線が深くなるぞ！」




「どうも一言余計な事言う癖が治らないみたいね……」。



　鶴屋
「先進めるにょろよ！」



「では……。今年の前半は落ち着いた日々でしたが、実は来年早々に使用していたネット回線が終了するというアナウンスが入ってまして−−−−−−−ADSLだったんですが、これの終了は前からも告知されて、知ってはいたんですが、その対処を考えなければならない状況となりました。」


　鶴屋
「知っていたのに、何で今まで対処せずに放置していたんだい？」



「一つは家主である私の両親に説明をしなければならなかったこと−−−−−−−−これが一番の難関で、ネットとかPCとかに無知な人間を説得するのが難しかったわけです。」


　涼子
「もう一つは工事の難易度で−−−−−−−−以前にも工事をする話があったみたいなんだけど、結構な難工事ということで、最終的に断ったことがあったみたいなの。」



「ネットに関しては主に私しか使っていないので、“もういらん！”という状態なので、根回しするのがたいへんでした……。」


　涼子
「なので、WiMAXのようなモバイル回線の利用や、携帯電話をスマホに切り替えて、最悪テザリングで繋げようかとも考えたのよ。」


　ルカ
「何それ！　聞いてないわよ！」



「……ということがないように、根回ししながら、一方で料金を比較検討しながら、ベストな方法を探っていました。」


　涼子
「その結果、やっぱり光回線を引くのが一番いいと言うことになったのよ。」



「ただ前述した通り、工事が可能かどうかという問題がありましたので、我が家の配線状況等をあらためて調べ直し、最悪壁に孔を開けることも覚悟で光回線を引くことにしました。」


　ルカ
「で、結果はどうだったの？」


　涼子
「それが工事の人が気を利かせてくれて、一番ベストな形で配線してくれたの！」



「電話の配線が古いタイプのもので、さらにPCや複合機が電話線の出ている部屋から離れている箇所にあり、私の部屋も別のところにあるという条件の中で、宅内LAN設定を変更する必要のない形で配線してもらえたことで、“回線を刷新したけれど繋がらない”という事態も回避することができました。」


　ルカ
「そう……。それは良かったわね……。」


　まどか
「でも父ちゃん、それだけじゃないんだろう？」


　涼子
「その通り！　この光回線化と同時に携帯電話をスマホに変えたの！」


　ルカ
「何だってぇええええええ!?」



「スマホへの変更は前述の通り、テザリングを見据えてのことでした。……最悪、光回線化できなかったり、宅内LANの変更のため長期に渡ってネットに繋げられない状況を避ける“保険”的な意味合いも込めて。」


　涼子
「ちょうどキャンペーンで、安く手に入りそうだったというのもあったけれどもね。」



「まあ……、結果的には安くならず、かえって割高になったんですが……。」


　ルカ
「おい！　それじゃ意味がないだろ！」



「まあ、遅かれ早かれいつかは切り替えなければいけなかったわけですし、先程言った通り、光工事できても繋げられない期間が生じる可能性もあったわけで……、」


　涼子
「そういう最悪な事態を避けることもしっかり考えて、ダーリンは行動しているのよ！」




（この女、いちいちムカつくわね……！）



　まどか
「今年はそのスマホと“ネットリウム光線”だけなのか？」


　涼子
「“光回線”よ！」



「実はもう一つありまして……、記事化は間に合いませんでしたが、昨年より19号機−−−−−−古いMacBookにLinuxを入れて、トリプルブートにするという計画を進めてました。」


　涼子
「その話は“来年のお楽しみ”ということになるわね！」




「そうですね、そしてこれも来年の話になりますが、宅内LANの刷新も考えています。」


　涼子
「光回線化に併せての強化ってことね！」


　鶴屋
「……ということは、来年もPC関連の話題には事欠かないってことさねっ！」



　まどか
「つまり……、来年も多々この女子高生が反省会に登場するってことか!?」




「何でだよ、ちくしょ〜ぅううううううう！」



　まどか
（やめるんだ、母ちゃん！　これが救急車だったら逮捕されるんだぞ……!!）


（続く）

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